測長SEM

測長SEMは走査型電子顕微鏡の技術を応用した装置です。
半導体等のウエーハ上に形成されたパターンの寸法計測用に特化した装置で、電子デバイスの製造ラインで使用されることが普通です。
ここでは、測長SEMについてお話しますから、興味のある方はぜひ最後まで目を通してください。

パターンの寸法を測定する

半導体製造において使用される測長SEMは、Critical Dimension-Scanning Electron Microscopeのことを指します。
先ほども言ったように、ウエーハの上に造られたパターンの寸法を測定するためだけに用いられている装置で、製造ラインで使われている機器です。

現像後のフォトレジストパターンの寸法設計に用いられたり、エッチングをしたあとの配線幅、コンタクトホール径などの測定にも利用されます。
さまざまなメーカーから機器がリリースされていますが、特に日立が1984年にリリースした機器は発売から30年以上経った現在でも第一線で活躍しています。

特徴について

SEMという言葉は既にこのサイトでも何度か出てきましたよね。
しかし、いったい何が違うのか、一般的なSEMと何が異なるのかという疑問を抱いてしまった方も多いはず。

違いはいくつかあるのですが、一つにはウエーハ用の微細寸法設計に特化することで測定をオートマティック化したということが挙げられます。
機能と用途を絞り込むほど高性能な機器になる、というのは理解できると思いますが、この測長SEMがまさにそれです。

ウエーハ上のパターン寸法を測定することだけに特化していますから、ムダな機能は一切省いています。
これによって測定を自動化することに成功し、よりスムーズで精度の高い測定が可能となりました。

測定の原理

測長SEMによる測定の原理ですが、計測には画像のコントラスト信号を用いています。
画像上で計測箇所を指定し、その場所のラインプロファイルを求めます。
ラインプロファイルとは何ぞや?と思った方もいるでしょうが、これは計測する部分のコントラストを高さ方向にとった分布線のようなもの、と考えると良いでしょう。

このラインプロファイルを用いて測定したい場所の寸法を測ります。
画像の倍率や測定区間の画素数カウントによって自動的に寸法が算出されるようになっています。

ネットで探すと画像例なども見ることができますから、もっと深く知りたい方はインターネットで検索してくださいね。
測長SEMの特徴などについてご紹介しましたが、いかがだったでしょう。
少し難しかったかもしれませんが、一応知識として覚えておくといつか役に立つ日がくるかもしれません。

エッチング装置

半導体の製造において使用される機器にはさまざまなものがありますが、エッチング装置もそうした機器の一つです。
エッチングとは化学腐食、蝕刻といった意味合いを持ちますが、薬液や反応ガス、イオンによって起こる化学反応を用いて薄膜の形状を加工する装置ということです。
ここでは、半導体製造に欠かせないエッチング装置についてお話しましょう。

表面加工の技術

そもそもエッチングという言葉はあまり耳にしませんよね。
日常生活を送る上でエッチングという言葉を耳にする機会はまずありませんし、知らなくても特別困ることはありません。

エッチングとは、化学薬品を用いることで起きる腐食作用を利用した成形、表面加工の技術です。
半導体工学においてもエッチングが使用されていますし、ほかにも金属加工の世界でもエッチング技術が使われています。

また、珍しいところではガラスへのエッチングがあり、装飾技法としてエッチンググラスなるものが存在します。
明治時代にステンドグラスの技法と共に海外から日本に持ち帰られた技術と言われており、昭和初期からさまざまなガラス作品が生み出されました。

二つのエッチング

半導体製造におけるエッチングには二つの種類があり、ウェットエッチングとドライエッチングの二つに区別することができます。
ウェットエッチングとは酸やアルカリを利用して露出部分を除去する方法で、使用する薬液が安価、一度の作業で複数の枚数を処理することができるといった特徴があります。
ドライエッチングは真空管プラズマを使用することが特徴で、ガスをプラズマ化することによって化学反応を起こし、イオンの力によって除去します。

ウェットよりも高価になるのがネックですが、その分微細加工や異方性に優れているというメリットがあります。
それぞれに特徴がありますから、どちらを使用するかは企業、工場の方針によって異なるのではないでしょうか。

プラズマって?

さきほどプラズマという言葉が出てきましたが、そもそもプラズマってなんだ?と思った方も多いのではないでしょうか。
かつて突然田んぼに現れるミステリーサークルが話題となったことがありましたが、あのミステリーサークルの原因としてプラズマが取り上げられたこともありましたね。

プラズマとは正の電荷を持つイオンと負の電荷を持つイオンが電離状態のまま分布し、全体的にほぼ電気的中性を有した粒子の集まりです。
電離によって生じた荷電粒子を含む気体、ということですね。

エッチングについてご紹介しましたが、少々難しかったかもしれませんね。
このようなことも半導体製造では行われているよ、という感覚で理解してもらう程度で大丈夫です。
興味のある方はもっと調べてみましょうね。

レビューSEM

欠陥レビューSEMについてお話します。
これは半導体製造において使用される検査装置の一つで、欠陥が認識できるほどの大きさに画像を拡大するために用いられる装置です。
要するに顕微鏡のようなものですね。
ここでは、欠陥レビューSEMの機能などについてご紹介しますからぜひ最後まで目を通してください。

作業しやすいような状態にする

欠陥レビューSEMは、Defect Review-Scanning Electron Microscopeのことを指します。
走査型電子顕微鏡の理論を応用した装置の一種で、半導体ウエーハ欠陥検査装置によって見つけ出された欠陥を認識できるほどの大きさの画像に拡大することが主な役割です。

ご存じの通り半導体は小さなものですし、繊細な造りとなっています。
検査装置によって検出された欠陥というのは細かいものですし、そのままの状態ではなかなか判別することもできません。

そのため、欠陥レビューSEMを用いて確認できるほどの大きさに拡大するのです。
欠陥部分が小さいままだと対処しきれませんし、欠陥を修正することができたかどうかも分かりませんよね?
高性能な顕微鏡によって欠陥の生じている部分を拡大して、作業しやすいような状態にしていると理解すれば良いでしょう。

この欠陥レビューSEMは半導体電子デバイスの製造ラインにおいて検査装置と一緒に使用されることが多いです。
後の工程において技術者がすばやく意思決定することができるような情報を提供することが主な役割、と考えても良いでしょうね。

レビューSEMによる検査

まずは欠陥検査装置を使用して半導体のウエーハ上に起きている欠陥をチェックします。
ここで検出された段階の欠陥部分は非常に小さいですし、確認しにくい状態ですから、欠陥の生じている位置を座標としてリスト化、ファイルとして出力します。

検査の済んだウエーハとファイルをレビューSEMにローディングしファイルを取り込みます。
ファイルの位置情報に基づいて欠陥の位置を撮影し、画像を拡大します。
こうすることで欠陥の生じている場所を拡大することができますから、あとの工程もスムーズに進むことになりますよね。
なお、現在ではさまざまなメーカーから高性能なレビューSEM機器がリリースされており、半導体工場によって使用している機械は異なります。

レビューSEMについてお話してきましたが、どうだったでしょうか。
難しい話になってしまったかもしれませんが、要するに小さくて確認しにくい欠陥部分を顕微鏡で拡大する、と考えれば分かりやすいですよね。
つまり、レビューSEMは高性能な顕微鏡ということです。
それさえ理解できていればとりあえずはいいでしょう。

欠陥検査装置

半導体のウエーハ欠陥検査装置についてのお話をしたいと思います。
半導体の製造においてウエーハ欠陥検査装置は使われているのですが、欠陥検査装置という名称からも読み取れるように欠陥を見つけ出すための検査装置となります。
なるべく難しくならないようご説明しますから、興味のある方は最後まで目を通してくださいね。

誤作動を起こさないために

ウエーハ欠陥検査装置は、半導体のウエーハ上の異物やパターンの欠陥を見つけ出すための検査装置です。
ウエーハ上のパターンに異常が生じているとさまざまな問題を引き起こしますし、異物があると誤作動を起こしてしまう可能性もあります。

半導体は非常にデリケートなものですから、ほんのわずかな異物が混入したりパターンに不具合があるだけで問題を起こしてしまうことがあるのです。
ウエーハ欠陥検査装置を使用して検査することによってそれらのリスクを事前に回避することが可能となります。

なお、ウエーハ上に起きる欠陥は、ランダム欠陥とシステマチック欠陥の二つに分けられます。
ランダム欠陥は主に異物がウエーハ上に付着することによって発生する欠陥ですから、いつどこに発生するか予測できないという特徴があります。

そのため、検査ではどこに異物が存在するかを特定することが検査装置の役割となります。
システマチック欠陥はマスクや露光プロセスの条件に起因する欠陥で、回路パターンの同じ個所に生じることが多いです。

原理について

パターン付きウエーハ検査装置にはいくつかの種類があり、それぞれの装置に特徴があります。
SEM式検査装置や明視野式検査装置、ほかにも暗視野式検査装置といった種類があり、これを適時使用して半導体に生じた欠陥を調べていきます。

先ほども言ったようにそれぞれの装置に特徴、特性があるのですが、ベースとなる欠陥の検出原理は同じです。
異物などのゴミが混入、付着することでおきるランダム欠陥はウエーハ上の不特定多数の場所に生じることが多く、同じ場所に繰り返し起きることは少ないです。

そのため、隣接しているそれぞれのチップを比較していくことで欠陥を見つけることができます。
原理自体はまったく難しいものでもなく、ごくシンプルな検査方法でもあります。

問題のないチップと欠陥のあるチップを比べたら一目瞭然ですよね。
このように比較することで検査する方法はさまざまなシーンで使われていますから、特別半導体製造に限った話ではありません。

半導体製造に使用される欠陥検査装置についてお話しましたが、どうだったでしょうか。
特殊な検査装置を使用しての検査となりますが、基本的な原理そのものは決して難解なものであはりませんよね。
ぜひ知識として覚えておいてください。

2種類の精度

半導体の正確度と精密度についてのお話です。
正確度と精度と聞いてもちんぷんかんぷんという方がほとんどだとは思いますし、特別必要となる知識でもありません。
しかし、半導体の製造においてはこの正確度と精度の二つが非常に重要となります。
そこで、ここでは半導体製造における正確度と精度についてお話したいと思います。

正確度とは

まずは正確度からお話しましょう。
正確度という言葉から何を想像するかは人によって違いがあると思いますが、漠然と正確さを表す数値ということは理解できるのではないでしょうか?

半導体製造における正確度とは、必要とされる数値にどれだけ近いかを表す度数と考えても良いでしょう。
いわゆる真値にどれだけ近づいているか、どれだけ近づけているかを示す指針となるのがこの数字です。
ざっくりと分かりやすく言うと、正しい値に近いかどうかを示す数字です。

正確度という言葉を日頃から使わないため「?」となってしまうかもしれませんが、仕事をしていても「もっと正確に」とか「正確さが足りない」などと言われることがありますよね。
あれと同じことだと考えてほぼ差し支えありません。

作業の内容によっては正確でないとさまざまな問題を引き起こすことも考えられますし、重大なミスに発展する恐れもあります。
正確という字を見ても分かるように、正しく確実にこなすことが何事も大切ですよね。

半導体の製造においても同じです。
基準となる数値に近ければ近いほど、ばらつきが少なければ少ないほど正確度が高いと言います。
真の値、すなわち真値にどれだけ近い値であるかを示す尺度、それが正確度です。

精密度とは

次は精密度についてのお話ですが、精密度は精度と言い換えることもできます。
精度が高い、低いなどという言葉を耳にすることもありますよね。

半導体製造における精度とは複数回にわたって行われる測定ではじき出された数字同士のばらつきの度合いを示す尺度です。
と言ってもいまいちよく分からない、という方がほとんどでしょう。
ちょっと難しいですよね。

射撃を例に出してみましょう。
例えば、一つの的を狙って10回撃つとします。
10回のうち決められた的の中に8回ほどヒットすればこれは精度が高いということになりますよね。
これは理解できますか?

逆に、3~4回ほどしか的の中を撃つことができなかった、というケースでは精度が低いということになります。
ざっくりとぼやけた説明かもしれませんが、要するにこのようなことなのだな、とだけ分かっていただければ大丈夫です。

半導体製造では正確度と精度を何度も計測します。
このプロセスを経ることによってさらに高品質な半導体が作られていくのですね。

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工程の管理

半導体製造では工程管理も重要となります。
工程管理に必須となるのが検査と計測となり、ここを妥協してしまうと完成した半導体に致命的な問題を生じることも考えられます。
既に当サイトでも計測と検査の重要性についてはお話しましたが、ここでは計測と検査についてより突っ込んだ話をしていこうと思います。

検査・計測の必要性

半導体製造工程において検査や計測が非常に重要である、というのは当サイトで既にお伝えしてきましたし、先ほども言いましたよね。
しかし、どうしてそこまで検査や計測に神経質になるのだろう、と不思議に思った方もいるのかもしれません。

半導体ウエーハ製造の工程は400以上ありますし、だいたい1~2ヶ月ほどの期間を擁して作られます。
最初の工程で問題が生じてしまい、それに気づかないまま製造を続けていると後の工程はすべてムダなものになってしまいますよね。

せっかく手間と時間、労力をかけて作り上げてきたものがすべて水の泡となってしまいます。
当然、お金もムダになってしまいますから、そのようなことにならないよう徹底した検査と計測などのチェックを行っています。

それぞれの工程の要所要所においてチェックポイントを設けることでミスが後に響かないようにしている、と考えると良いかもしれません。
これは別に半導体製造だけに関わらず、製造業ではほとんどのケースにおいて複数回のチェック、検品が行われます。
品質を一定に保つ意味でも検査は行われていますし、先ほど言ったような問題を後に引きずらないためにも幾重ものチェックが必要となるのです。

計測について

計測とは何かを測ることを指します。
身長や体重を測るときにも計測という言葉を使用しますし、データをとるときなどにも計測というワードを使いますよね。

半導体製造の工程における計測は、ウエーハ上の膜厚を測るエリプソメータや重ね合わせ誤差計測などがあります。
重ね合わせ誤差計測では既に基盤の上に転写された一層のパターン、もしくは第二層のパターンのショットを重ね合わせることで制度を求めていきます。

半導体製造では検査と同様にこの計測も頻繁に行われます。
基準値の内側となるよう複数回の計測を行うことで品質を一定に保つことができますし、リスクマネジメントにもなります。

半導体の計測は非常にデリケートな作業でもありますし、ここでミスをしてしまうと後々に響いてしまうほど重要なプロセスでもあります。
検査や計測についてお話しましたが、いかがだったでしょうか。
半導体を製造する上ではこの検査と計測のプロセスが非常に重要となります。
検査と計測を徹底して行うからこそ精度の高い半導体が完成すると言っても過言ではありません。

半導体製造工程

半導体がどのように作られているのかをご存じの方は少ないですよね。
ただでさえ半導体はよく分からないものなのに、それがどのように作られているかなど知る由もない、という方がほとんどでしょう。
そこで、ここでは半導体製造工程についてご紹介します。
半導体を作る上で必要となる前工程、ウエーハ処理工程について詳しくお話しますから、ぜひ目を通してください。

ウエーハ処理工程

トランジスタや配線を半導体ウエーハの上に形成して電気回路を作ったものが半導体チップです。
コンピュータを使用してフォトマスク上にパターンとして配置が描かれるのですが、これを複数の工程によって半導体ウエーハの上に転写することで形成されます。

すでにこの時点で「?」となってしまう方が多いかもしれませんが、特別必要となる知識でもありませんし、雑学程度にしか役立たないことですから興味のある方だけ最後まで目を通してくださいね。
雑学として誰かにお話するのも良いですし、知っておけばもしかすると将来半導体関連のお仕事に就いたときに役立つかもしれません。

半導体ウエーハ処理工程は前工程と呼ばれます。
このプロセスではシリコン結晶ウエーハの上にトランジスタなどの電子回路を作っていくことになります。
基本的な回路形成の流れとしては、まずウエーハの上に配線やトランジスタなどになる薄幕層を作り、その後フォトレジストを塗布が行われるのです。

リソグラフィーと呼ばれる技術でフォトマスク上の回路パターンを転写し、エッチングによって薄膜を配線などの形に作り替えていきます。
これで一層の回路が作られることになります。
半導体前工程についてはこちらがもっと詳しいですね。
>>半導体製造工程|HITACHI

この工程を何度も繰り返すことによっていくつもの配線回路層を形成することが可能となるのです。
少々難しかったですよね?
何となくフィーリングだけでも伝われば幸いです。

その他の工程

前工程以外の工程についてもお話しましょう。
先ほどお伝えした前工程ですが、それぞれの層で回路を形成していくあいだにいくつかの工程が入ることになります。

もっとも重要とされるのは検査と計測で、設計通りのパターンで作られているかどうかのチェックが行われます。
ここで不具合や問題が発見されると製造を中止することもありますし、修正を加えたうえで改めて製造開始です。

検査や計測のプロセスを疎かにしてしまうと半導体としての役割を担えなくなりますし、使用する製品に甚大な問題を生じさせることも考えられます。
すべての工程が重要なのは間違いありませんが、検査や計測は特に重要な項目の一つと言えるでしょう。

半導体の前工程、その他の工程についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
なんとなくでも伝わったのならうれしいですね。